花粉症

花粉症とは

主に花粉がアレルゲン（抗原：アレルギーの原因となる物質）になることで、様々なアレルギー症状が起きている状態を花粉症と言います。よくみられるのは眼症状と鼻の症状で、目の場合は、かゆみ、充血、目の異物感、涙などです。鼻の場合は、止まらないくしゃみ、鼻水・鼻づまりなどがみられます。さらにこじらせるようになると、咳、喉や皮膚のかゆみ、頭痛、倦怠感、微熱、不眠、下痢、体や顔のほてり、イライラ感なども現れるようになります。

なお花粉症は、花粉が飛ぶ時期に限定されることから、季節性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性結膜炎とも呼ばれています。

原因とされる花粉については、スギやヒノキがよく知られているため、春先に限定されるのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、ほかにもシラカンバ、ハンノキ、カモガヤ、イネ、ブタクサ、ヨモギなどの花粉で発症することもあります。したがって、夏や秋といった時期に花粉症を発症する患者様も少なくありません。

治療についてですが、特効薬というのは花粉症には存在しません。したがって、症状を緩和させる対象療法が行われるわけですが、その場合は抗ヒスタミン剤を使用するのが一般的です。また鼻づまりの症状を患者様が強く訴えられている場合は、局所ステロイドの点鼻薬も併用するようにします。また目のかゆみなど眼症状がみられれば、抗ヒスタミン点眼薬を使用していきます。

このほかにも花粉症の患者様では、花粉が飛び始める2週間ほど前から治療を開始することができる初期療法が認められています。これは症状が出る前にあらかじめ抗ヒスタミン薬などを服用していくもので、同治療によって発症を遅らせる効果がみられるほか、発症しても症状が軽減されることが期待できるようになります。